SU薬は膵β細胞膜上のSU受容体に結合して作用する薬剤ですが、心筋にもSU受容体が存在することが知られており、その結合によって、心筋の虚血に対する耐性を低下させる懸念が示唆されています。いくつかの報告によると、特にグリベンクラミドはその懸念がぬぐい切れていません。現時点ではSU薬の種類による心血管イベントへの影響の違いについて、治療介入試験での臨床エビデンスは示されてはいませんが、この観点から見てもグリベンクラミドは処方しないほうがよさそうです。(Cleveland JC Jr, et al: Circulation. 96: 29-32, 1997) (Sato T, et al: Diabetes Metab Res Rev. 22: 341-7, 2006.)