αGI薬は、放屁・腹満感・下痢などの消化器症状が出ることが多いです。腹部手術後、特に腸閉塞の既往がある場合は内服できません。肝不全状態では、高アンモニア血症の恐れがあり、原則として用いません。また、アカルボースで重篤な肝障害例が報告されており、定期的な肝機能検査が必要となっています。実際、αGI薬を処方した際に重篤な肝機能障害が出ることはほとんどないにしても、採血で肝機能のデータに多少の異常が出ることが時にあり処方継続が難しくなることがあります。このようにαGI薬が使用できない場合に、グリニド薬に変更すると有効な場合が多いです。αGI薬の効果が不十分なときにグリニド薬を追加するのも有用で、ミチグリニドとボグリボースの合剤(グルベス®)が販売されています。DPP-4阻害薬も食後血糖を低下させる薬で、低血糖のリスクは低く、毎食ごとに飲む必要もありませんが、食後血糖低下作用はαGI薬やグリニド薬のほうが良好なことが多いです。