ビグアナイド薬 2/3

乳酸アシドーシスの原因として、肝・腎・心・肺機能障害や循環障害、脱水状態、大量飲酒者、手術前後の患者、栄養不良、下垂体・副腎機能が挙げられますが、特に重要な病態として腎機能障害が挙げられます。メトホルミンは血清クレアチニン(Cr) 値が男性1.3mg/dL・女性 1.2mg/dL以上の場合では投与を推奨しません。また、造影CTなどで使用するヨード造影剤投与により腎機能低下をきたすことがあるため、ヨード造影剤投与前はメトホルミンを中止し(緊急検査時を除く)、検査後48時間は投与を再開しないとされています。当然、インスリンの絶対的適応のある患者にはメトホルミンは適応がありません。

しかし、メトホルミンの有用性に関しては明確なエビデンスがあり、肥満傾向の2型糖尿病の患者に対して積極的に処方できます。何よりも、メトグルコ®は250mg錠で9.9円と非常に安価な薬であることもメリットです。