HbA1cは1-2か月の血糖の平均をみるもので、すべてのタイプの糖尿病にとって、現在合併症のリスクを知るための最も有用なマーカーの一つです。しかし、HbA1cは血糖の変動や、低血糖や高血糖による急性の合併症についての情報は欠如しています。また、日内変動や日差変動の大きさもHbA1cでは分かりません。さらに、鉄欠乏などによる貧血(赤血球の減少)や異常ヘモグロビン症、妊娠中ではHbA1c結果の信頼性は低くなります。
HbA1cは現在でも、合併症の予防のために有用なマーカーであることは確かですが、持続血糖測定は血糖の把握をするために、より有用なツールとなる可能性があります。