糖尿病と運動 9/14

1型糖尿病で、強度の強い運動を長時間した場合は、運動前・運動中だけでなく運動をした後も血糖コントロール技術が必要です。運動をした後の筋肉は、細胞の修復のためブドウ糖をより多く必要とするため、血糖が長期間低下傾向となります。食事をとった時の追加インスリンは普段と同じか1割程度減らしておくとよいでしょう。

注意するべきは夜間です。寝ているときに低血糖を起こしやすくなるため、強い運動をした日の夜間は、可能な限り睡眠中も一度は起きて、血糖測定するほうが良いです。もしくは持続グルコースモニターを利用できると便利です。基礎インスリンは70-80%程度に減量をし、寝る前に糖質10-20g程度の補食をしておくと低血糖予防になります。インスリンポンプを使用しているときには、十分量の運動をした後6-10時間は基礎インスリンの減量が必要だとされていますが、例えばマラソンを走った後では24時間以上基礎インスリンの減量が必要になります。

心疾患や整形外科的疾患、糖尿病合併症が進んだ方などでは強度の強い運動は危険なことがあるため、無理は禁物です。また、何度も言いますが、個人差が大きいので、強度の強くない運動から始めて、少しづつ調整していくことをお勧めします。