カーボカウントの考え方 4/6

一般的には1型糖尿病患者さんに対してカーボカウントをお勧めします。しかし2型の方であってもカーボカウントが有効であることも多いです。

今のところ、食品それぞれにどれくらいの炭水化物が含まれるか厳格に調べることは相当難しいです。しかし、プラスマイナス10gの炭水化物量の違いは血糖コントロールに大きな影響を与えないので(Smart CE. et.al: Diabet Med. 2009 26 :279-85.)、アバウトなカーボカウントでもいいようです。ご飯なら重量の40%、パン・もちなら50%、麺類ならゆでて水を切った状態で測った重量の20%が炭水化物量で、おかずに含まれる炭水化物量を一律20gとする。これでおおよそのカーボカウントが可能です。(黒田暁生他:糖尿病.2010 53:391-395)
まずは、毎日食べる食事の炭水化物量を一定にすること。例えば、朝食は6枚切りのパン一枚食べるなら、毎日朝食はそのように炭水化物を取るというようなやり方です。昼食・夕食も同様に決めておきます。そして、各食事の基本の追加インスリン量を決めていくのです。

そうすると、炭水化物量を多くとった時でも、基本の追加インスリン量から比較して炭水化物量に比例して増やすだけなのです。基本の追加インスリン量がどれくらいか自分で分かっていれば、炭水化物量など計算せずに大体この量で追加インスリン何単位と感覚で計算できる。なんちゃってカーボカウントです。こんなカーボカウントで十分だと思います。