2型糖尿病の治療は食事・運動・薬物療法です。未治療でHbA1cが8%台であり、尿ケトン体陰性の場合、まずは食事療法・運動療法の指導を行い、それでも血糖コントロールが目標に届かない場合は、薬物療法が必要となります。また、未治療であってもHbA1cが9%以上の場合では、食事療法・運動療法と並行し、最初から薬物療法を行います。尿ケトン体が陽性の場合は、インスリン治療が必要となります。
現在使用できる経口血糖降下薬は、ビグアナイド薬、チアゾリジン薬、DPP-4阻害薬、スルホニル尿素薬(SU薬)、速効型インスリン分泌促進薬(グリニド薬)、αグルコシダーゼ阻害薬(αGI薬)、SGLT2阻害薬の7種類です。これから、現在使用できる経口血糖降下薬の7種類の特徴と、使用する際の注意点について解説していこうと思います。
また、現在では注射剤であるGLP-1受容体作動薬ですが、その経口薬が2021年2月5日に発売されます。これについても少しお伝えすることとします。
「かゆいところに手が届く!まるわかり糖尿病塾 編集三澤美和 岡崎研太郎 医学書院」より抜粋・編集しています。
追記です。2021年6月に発売されたイメグリミン(ツイミーグ®)は本邦の9種類目の経口血糖降下薬です。これについても記事を書きましたのでここをご参照ください。