糖尿病足病変とフットケアについて 3/13

①神経障害
一般的に神経には感覚神経、運動神経、自律神経の3種類があります。神経障害が進行すると、感覚神経障害、運動神経障害、自律神経障害が出てきます。その全てが足病変の原因となりえます。
運動神経の障害により、特に体の末端部に位置する足指の筋肉の萎縮により足指の変形を来たします。また、下肢や足裏の筋力が低下してしまうと、歩行の異常やアーチ構造のバランスが崩れ、様々な足の変形や関節の変形をもたらします。そうすると、歩行時に足のある部分に強い圧が常にかかることにつながり靴擦れなどのような傷を起こしやすくなります。ハンマートゥと呼ばれる足指の変形が運動神経障害によるもっとも一般的な症状です。


知覚神経の障害により、感覚が鈍くなったり、異常感覚をもたらしたりします。その結果として、靴擦れ、深爪、低温火傷などによる痛みを感じにくくなり、発見が遅れ、治療を始める機会が減ってしまいます。
自律神経の障害により、汗をかかなくなることで乾燥しやすくなります。下肢の発汗が障害され、特に乾燥する冬場には皮膚の角化、ひび割れが生じやすくなります。

かみうち内科クリニックでは糖尿病治療をする際、少なくとも年1回は足の診察を行い、神経障害の有無、あった場合にはどの程度進行しているのかを診させていただきます。