GLP-1受容体作動薬 5/10

ここまでインクレチンについて説明してきましたが、イメージが付きやすいように説明します。

例えば健常人の場合、おにぎりを1個食べたときに食後血糖は120mg/dl程度まで上がり、速やかに血糖は低下します。これはおにぎりによって血糖は上がりますが、インスリンが膵臓から速やかに分泌されるため血糖は下がるのです。その人が、今度はおにぎりを2個食べたとき、食後血糖は同じく120mg/dl程度しか上がらないにもかかわらず、おにぎり1個食べたときよりも2個食べたときでは明らかにインスリン分泌は多くなります。このインスリン分泌の増加がインクレチンの作用なのです。おにぎりを多く食べると小腸で吸収されるときにインクレチンが多く分泌され、その結果、同じ血糖上昇でもインスリンは多く分泌されるのです。