1型糖尿病におけるタンパク質・脂質の血糖上昇作用 1/2

カーボカウントを行う際に問題となる、タンパク質や脂質の血糖上昇作用についての報告です。

1型糖尿病患者がLF/LP(低脂質/低タンパク質)、LF/HP(低脂質/高タンパク質)、HF/LP(高脂質/低タンパク質)、HF/HP(高脂質/高タンパク質)4種類の食事を食べ、同じだけインスリンを打った時にタンパク質・脂質の違いでどのように血糖の推移が変わるかをみたものです。縦軸は血糖ですが、単位がmmol/Lとなっているため、日本でなじみのあるmg/dlに変更するには、18倍します。

炭水化物量が同じでも脂質やタンパク質の量を変えると150分後には血糖に違いが出始め、300分経つと、LF/LPを食べた場合と、HF/HPを食べた場合でおよそ5mmol/L、つまり90mg/dlほどの違いが出ます。

脂質量が30g、タンパク質が35g程度の増加ですが、300分後にはこれだけ血糖が変わるのです。

(Smart CE, et al: Diabetes Care. 2013 36: 3897-902)

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