この絶食試験は有効だとは思いますが、私自身積極的には行っていません。その理由を以下に示します。
食事の追加インスリンはカーボカウントで決めます。つまり食事中の炭水化物量でインスリンの設定をしていきます。炭水化物は血糖上昇作用は大きく、その持続期間は3-4時間程度なので超速効性インスリンで対応するのが好ましいです。しかし、食事に含まれるタンパク質・脂質の血糖上昇作用は炭水化物と比較して弱いながらも持っています。タンパク質・脂質を多く含む食品を摂ると、約3時間後から血糖が上昇することが報告されています(Smart CE, et al. Diabetes Care. 2013; 36: 3897-3902)。