高齢者糖尿病の血糖コントロール目標 4/5

重症低血糖が危惧される薬剤、つまり、インスリン製剤、そしてインスリン分泌促進剤であるスルホニル尿素薬(SU薬)、速効型インスリン分泌促進剤であるグリニド薬を使用中の場合のコントロール目標を説明します。

高齢者糖尿病のコントロール目標で大きく変わったのは、HbA1c値に下限が設定されたことにあります。これ以上低くならないようにしましょうという基準が設けられ、高齢者の低血糖のリスクが強調されたものになります。

カテゴリーIでは65歳以上75歳未満では7.5%未満(下限6.5%) 75歳以上では8.0%未満(下限7.0%)

カテゴリーIIでは8.0%未満(下限7.0%)

カテゴリーIIIでは8.5%未満(下限7.5%)

となっています。

ただ、高齢者ではこれらの目標値や目標下限値を参考にしながらも、患者中心の個別性を重視した治療を行う観点から、図に示す目標値を下回る設定や上回る設定を柔軟に行うことを可能としたこと。と記載されており、この内容を参考にしつつ、個別に目標を立てていきましょうということになります。