高齢者糖尿病の血糖コントロール目標 1/5

糖尿病を持つ人たちの中で高齢者の割合が増えてきています。

高齢者には身体機能や心身機能など、若年者とは異なる問題があります。また、個体差も非常に大きいという特徴もあります。高齢者糖尿病において、低血糖の自覚症状が乏しくなるという特徴があり、そのため重症低血糖を来しやすいことが知られています。重症低血糖は、認知機能を障害する、つまり認知症を起こすリスクが増え、心不全などのような心血管イベントのリスクともなりえます。重症低血糖でなくても低血糖を何度も起こすと認知症のリスクが増えてくるという報告もあります。そのような状況下で、日本糖尿病学会は、2016年に高齢者糖尿病の血糖コントロール目標について発表を行いました。