まず、患者の特徴・健康状態としてカテゴリーI、II、IIIに分けられます。
ADL(Activities of Daily Living、日常生活動作)というのは、日常生活を送るために最低限必要な日常的な動作ということで、基本的ADLと手段的ADLがあります。
基本的ADLとは、日常生活における基本的な「起居動作・移乗・移動・食事・更衣・排泄・入浴・整容」動作のことを指します。つまり、出された食事を一人で食べる、一人で着替えができる、一人で入浴ができる、一人でトイレができる、というような動作です。
手段的ADLとは基本的ADLの次の段階を指し「掃除・料理・洗濯・買い物などの家事や交通機関の利用、電話対応などのコミュニケーション、スケジュール調整、服薬管理、金銭管理、趣味」などの複雑な日常生活動作のことを指します。つまり、一人で掃除ができる、一人で料理ができる、一人で買い物に行ける、趣味が持てる、旅行に行ける、というような動作です。
カテゴリーIは認知症がないこと、かつ、基本的・手段的ADLが自立されている状況です。
カテゴリーIIは軽度の認知症がある、もしくは手段的ADLが低下しているが基本的ADLが自立されている状況となります。
カテゴリーIIIは中等度以上の認知症がある、もしくは基本的ADLが低下した状況、もしくは多くの併存疾患を持っていたり、機能障害がある場合となります。
下の表のように、カテゴリーI、II、IIIで目標のHbA1cが変わってきます。