今年1月に、東京で開催された、「実地医家のための会」で、健康の社会的決定要因についての講演を聞きました。
糖尿病の発症進展に社会的な要因があることはよく知られています。貧困により炭水化物摂取が多くなる傾向があること、仕事内容によって運動がなかなかできなくなること、一人暮らしのため意欲が低くなってしまうこと、いろいろな問題があります。そういう問題に目を向けるのが重要だと改めて認識することができました。
この会で講演者が話しておられたことで印象的だったのは「病状に自己責任という考え方はない」と断言されていたことです。一見、医療者からは自己責任と思えることでも、それが何らかの社会的な決定要因が介在するはずだ、そして、チームとして解決策を考えていこうということです。この考え方に強く同意します。