糖尿病と運動 13/14

運動すると気持ちがいいものですが、運動の精神的作用の機序を説明する仮説として以下のようなものがあります。

・モノアミン仮説…脳内におけるノルエピネフリン、ドーパミン、セロトニンなどのモノアミン神経伝達物質の分泌量が増加する。
・エンドルフィン仮説…脳下垂体前葉で鎮痛作用や麻薬様作用を有するβ-エンドルフィンという内因性モルヒネ様物質が運動によって増加する。いわゆる、ランナーズハイというものです。
・温熱仮説…運動による体温上昇が不安を軽減させる。
・反動仮説…運動負荷時の苦痛とは逆の感情が、運動後に生じる。
・気晴らし仮説…日常的な状況から一時的に気をそらしたり、忘れることによって不安の軽減が起きる。

(新版 糖尿病運動療法の手引き:糖尿病治療研究会編:医歯薬出版株式会社,2001)