糖尿病と運動 5/14

有酸素運動の場合、運動による血糖の動きは食前と食後で大きく変わります。

運動をすると、筋肉は当然エネルギーを必要としますが、そのエネルギー源は脂肪酸とブドウ糖となります。軽い運動では筋肉は脂肪酸をエネルギー源とすることがほとんどで、運動負荷が強まると、エネルギー源としてブドウ糖を利用する割合が増えてきます。

しかし、食後の場合、血液中のインスリン濃度が高まります。これは自己分泌のある2型糖尿病でも、インスリンが枯渇している1型糖尿病でも同じです。1型糖尿病の場合は自分で追加インスリンを注射するからです。高インスリン濃度下では、運動時に筋肉はブドウ糖をエネルギーとして利用する割合が増えてきます。つまり、食後で高インスリン濃度の状況では、軽い運動であっても、筋肉は多くのブドウ糖を利用し、消費するのです。つまり血糖は強く低下するのです。