かみうち内科クリニック(内科・糖尿病内科)院長 神内 謙至です。
9月は、夏に受けた健康診断の結果が手元に届く時期です。結果表の糖尿病の項目に「要再検査」の文字を見つけて、この記事にたどり着いた方も多いのではないでしょうか。「まだ症状もないし、様子を見てもいいのでは」と考える方も少なくありません。本稿では、健診における「糖尿病 再検査」の意味、この状態が続くと起こりうること、実際の受診の目安について整理し、解説いたします。
糖尿病の「再検査」とはどういう意味か
健康診断の結果には、いくつかの判定段階があります。「異常なし」「要経過観察」「要再検査」「要精密検査」など、医療機関によって表記は異なりますが、いずれも一回の検査だけで確定的な診断を下すものではありません。血糖値やHbA1c(ヘモグロビンエーワンシー、過去1〜2ヶ月の血糖状態の平均を反映する指標)は、その日の食事内容や測定のタイミング、体調によっても変動します。そのため「再検査」という判定は、あくまで「もう一度、条件を整えて確認しましょう」という意味合いであることが多く、この時点で糖尿病と決めつけるものではありません。
一方で、この判定を軽視してよいわけでもありません。健診の数値は、体の中で起きている変化を早期に拾い上げるための重要な手がかりです。次に、なぜ糖尿病の分野でこの「再検査」が多く出るのかを見ていきます。
なぜ「再検査」で糖尿病が引っかかるのか
2型糖尿病は、初期のうちは自覚症状に乏しいまま進行するのが特徴です。喉の渇きや尿の増加といった典型的な症状が出るのは、血糖がかなり高くなってからであることが多く、健診で数値の異常が先に見つかるケースが少なくありません。
糖尿病が強く疑われる目安としては、空腹時血糖値126mg/dL以上、随時血糖値200mg/dL以上、HbA1c 6.5%以上などがあります。糖尿病の診断についてはここをご参照ください。境界型が疑われる数値の場合には、75g経口ブドウ糖負荷試験(OGTT)で食後の上がり方を確認することが役立つ場合もあります。
血糖が軽度高いままにするとどうなるか
「今は忙しいから」「症状もないから」と再検査を先延ばしにする方は少なくありません。この心理は自然なものですが、糖尿病は自覚症状に乏しいまま血管への負担が積み重なっていく病気です。血糖はそれほど高くなくても、高血圧・脂質異常・喫煙といった危険因子が重なると、心筋梗塞や脳梗塞といった動脈硬化が進むことが知られています。「症状がないから何も起きていない」というわけではない点は、知っておいていただきたいところです。
再検査は、こうした変化がまだ小さいうちに気づくための機会でもあります。動脈硬化の予防についての記事を以前に記載していますのでご参照ください。
再検査で行われる検査の内容
再検査では、多くの場合、空腹時血糖値とHbA1cを中心に確認します。必要に応じて、OGTTで食後の血糖の上がり方を見ることもあります。当院で可能な検査については、医療機器紹介のページでもご紹介しております。
なお、2型糖尿病と思われている方の中に、緩徐進行性1型糖尿病が含まれることがあります。食事や運動を十分に管理していてもHbA1cが十分に下がらない体質を持った方もおられますので、まずは糖尿病専門医による評価を受けることが好ましいといえます。
【京都・二条駅】糖尿病内科を受診する際の目安
再検査の通知を受け取ったら、糖尿病内科での確認をおすすめします。一般的な内科でも対応可能な場合はありますが、糖尿病専門医が在籍しているかどうかはクリニックによって異なります。日本糖尿病学会が公表している京都府の糖尿病専門医リストも参考にしていただけます。
当院は京都市中京区、地下鉄東西線二条駅から徒歩3分の場所にあります。健診結果を持って、そのままご相談にいらっしゃる方も多くおられます。仕事帰りや通勤の合間にも立ち寄りやすい立地です。
専門医として伝えたいこと
「再検査」の通知は、決して悪い知らせではありません。むしろ、体の変化に早い段階で気づくことができた、というチャンスとして捉えていただきたいと思います。数値が確定していない段階で相談することに、遠慮はいりません。
当院では、私自身が1型糖尿病であり、糖尿病専門医も取得しております。もし他のクリニックで合わないと感じられた方もぜひお気軽にお越しください。健診結果で気になる数値があった方は、どうぞお気軽にご相談ください。
かみうち内科クリニック 院長 神内 謙至


