また、中等度腎機能低下を有する2型糖尿病患者のこの同じ調査におけるメトホルミン治療の1年間の1年が、スルホニル尿素治療に比べて、167件の有害心血管イベントを予防していると推定しています。つまり、中等度腎機能低下した2型糖尿病患者では、乳酸アシドーシス入院とメトホルミンとの関連は小さく、主要な有害な心血管イベントの予防効果のほうが明らかに上回っているのです。
一方、腎機能が重度低下、つまりeGFRが30 mL/min/1.73 m2を下まわると、明らかに乳酸アシドーシスのリスクが上昇することが別の集団で報告されています(JAMA Intern Med 178: 903-910, 2018)。