このHCL機能は基礎インスリンの調整しかできないため、補正インスリンを打つ場合は(補正インスリン推奨とアラートが出ることもあります)、血糖値と糖質量(とらなければ0gとする)を入力するのですが、残存インスリンがある場合には補正インスリンから差し引かれてしまうため、かなり少ない量か、あるいはなし、で決定されてしまいます。例えば、高タンパク・高脂質な食事をとった場合、残存インスリンがあってもなかなか血糖は低下しないため、もっと早く血糖を下げたいと思う人は不満に思うかもしれません。目標血糖が120mg/dlしか選べないのも問題でしょう。
また、HCLを使用中、要血糖値アラートとして、様々な場面で血糖測定を促されます。エンライトセンサを使用していた時と同様に、長くても12時間ごとに血糖較正は必要ですが、それ以外にも、例えば、ISIGと血糖とのずれが大きすぎる場合、HCLを開始したとき、HCLを使用中に最小/最大の基礎レートが長く続いていた時などで血糖入力が促されます。その際の注意点として血糖入力を促されるたびに較正をしてしまうと、血糖変動が強い時に較正をかけてしまった場合は正確な血糖を表示しなくなってしまうことがあります。較正をいつするか、自分で考えていかないといけません。