Funagata study

山形県舟形町で行われた大規模な食後高血糖の調査です。1999年に発表されました。

舟形町の40歳以上の住民を対象に、75gブドウ糖負荷試験を行い、負荷後2時間値が正常血糖群(<140mg/dl)、耐糖能異常群(負荷試験2時間後高血糖 140mg/dl≦ <200md/dl)、糖尿病(≧200mg/dl)に分類し検討を行いました。また、ブドウ糖負荷試験を行う前の空腹時血糖を、正常群(<110mg/dl)、空腹時高血糖(≦110mg/dl <126mg/dl)、糖尿病(≧126mg/dl)に分類し同様の検討を行いました。7年後に心血管疾患による死亡率を各群で調べたのです。

結果、

血糖正常群に比べ、耐糖能異常群では7年後の死亡率が有意に増加。一方、空腹時高血糖群では7年後の死亡率は増加しませんでした。糖尿病群では明らかに死亡率は増加しているものの、負荷後の血糖上昇(つまり食後高血糖)も大血管症のリスクであることを示しました。一方、空腹時高血糖では大血管症のリスクではありませんでした。糖尿病の診断がされなくても、食後血糖の軽度高値のみで大血管症のリスクとなりうることを示した報告です。

日本語での説明はこちら

https://dm-net.co.jp/daikibo/funagata_study_2/

(Tominaga M, Eguchi H, Manaka H, Igarashi K, Kato T, Sekikawa A. Impaired glucose tolerance is a risk factor for cardiovascular disease, but not impaired fasting glucose. The Funagata Diabetes Study. Diabetes Care 1999;22:920-924.)

カテゴリー: EBM