糖尿病治療での患者中心療法 13/16

この治療的人格変化の必要十分条件を実際の糖尿病治療にどのように組み込んでいくかなのですが、患者が糖尿病治療をうまく進めていくためには糖尿病専門家が自らの知識や糖尿病臨床の経験に加え、その患者の背景を理解したうえで個別の指標を提示する必要があります。この際に指針となる要素がこの図になります。その内容は患者が十分に理解するよう説明しなければなりません。

その患者にとって、説明の受けた治療法は受け入れられるものかもしれませんし、そうでないかもしれません。医療者は患者の意見を十分に聞き、理解する必要があるのです。その結果、治療法の修正が必要になるかもしれません。一方修正すべきでないところもあるでしょう。対等の立場で十分に話し合い、最終的な治療法を作っていくことになるのです。

その過程で、患者が医療者は自分のことを理解してくれていると実感したならば、しかるべき方向に患者自らが動き出すのです。