一方で、治療の中断が致死的・危機的となるため、WHOが災害時に特に考慮すべき非感染性疾患として、心疾患、糖尿病、がん、慢性肺疾患、透析、てんかんを挙げています。
糖尿病の中でも1型糖尿病は、インスリンを打たないと数日で生命に危険を及ぼすような状態になることがほとんどであり、透析患者と同程度の緊急性の高いグループとして位置づけられています。一方、2型糖尿病に代表されるインスリン非依存性糖尿病は有病率が高く、新しい糖尿病薬の登場も続いています。どのタイプの糖尿病であっても、このような災害時に助けになるのが日頃の備えや災害時にどう対応するべきか知識を蓄えておくことです。これから説明していくこととします。